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飲食店の開業パック・無料HP制作

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内装が仕上がり、開店前の飲食店の店内。カウンターとテーブルが入り、什器の箱がまだ残っている
Webまわりは、内装が仕上がるこの時期に決めることになる。一部AI生成のイメージで、特定の店舗の写真ではありません。

ホームページ・SEO・MEO・SNS運用をまとめて請け負う「開業パック」は、開業準備で必ず声がかかります。判断が難しいのは、金額が月額と初期費用に分かれていて、見積もりの並べ方だけでは総額が見えないところです。本ページでは、契約期間を含めた総額と、解約したときに何が残るか(所有権)の2点から判断のしかたを整理します。

このページの要点

  • 1初期費用0円は、総額が0円ではない。月額3万円のプランは約29か月(2年5か月ほど)で買い切り80万円を追い越し、5年では180万円対92万円になる
  • 2契約前に確かめるのはドメイン・サイトのデータ・サーバーの名義。すべて業者名義だと、解約と同時にサイトは消え、同じURLも使えない
  • 3制作費の相場は平均70.7万円・中央値52.8万円(Web幹事の公表値)。個人1店舗なら15〜30万円という別の目安もある
  • 4HP・MEO・SNS・食べログのどれに寄せるかは客単価と検討の長さで決まる。全部やるより1〜2か所に寄せる

初期費用0円は、総額が0円ではない

「初期費用0円・月額3万円から」という見積もりは、初期の資金が足りない開業時にはありがたく見えます。ただ、月額は契約が続くかぎり出ていくので、何年使うつもりかを決めないと比べられません。買い切りで作る場合と累計費用を並べると、どこで入れ替わるかがはっきりします。

累計でいくら払うか(無料HP+月額3万円 と 買い切り80万円の比較)
約29か月でここを超える 180万円 92万円 0円 100万円 200万円 0 1年 2年 3年 4年 5年 無料HP+月額3万円 買い切り80万円+サーバー

月額型は月30,000円、買い切り型は初期800,000円にサーバー代を月2,000円として累計を計算した一例です。並ぶ時点は 800,000 ÷(30,000 − 2,000)= 約28.6か月。実際の金額は見積もりの内容で変わるので、自店の条件で計算し直してください。

月額がいくらなら、何か月で追い越すか

並ぶ時点は「買い切りの金額 ÷(月額 − 買い切り側の月額)」で出せます。月額の水準しだいで、判断はかなり変わります。

月額買い切り80万円と並ぶ時点5年間の総額読み方
1万5,000円約62か月(5年2か月)90万円5年契約なら月額型のほうがまだ安い。短期で閉じる可能性があるなら月額型が有利
3万円約29か月(2年5か月)180万円3年以上続ける前提なら買い切りのほうが安くなる
5万円約17か月(1年5か月)300万円2年目で追い越す。運用の中身がこの金額に見合うかを確かめる

月額に何が含まれるかで評価は変わります。写真の差し替えやテキスト修正だけなら買い切り+都度依頼のほうが安く済むことが多く、MEOの運用や広告の出稿まで含むなら月額型にも理由があります。見積もりを見るときは、金額の高低ではなく「月額のうちいくらが運用の作業で、いくらが制作費の分割払いなのか」を聞いてください。

最低契約期間と中途解約金も総額に含めて考えます。60か月契約で残り40か月あるときに解約金が残月数×月額の50%なら、60万円が出ていきます。飲食店のSEO・MEO対策のページでは、月額の費用を1人あたりの粗利で割って「毎月何人多く来てもらえば元が取れるか」を業態別に計算しています。金額の妥当性は、その人数で確かめるのが早いです。

開業パックの主なサービス内容

  • ホームページ制作: 5-10ページ規模の店舗サイト制作(メニュー・営業時間・アクセス・予約フォーム)
  • SEO対策: 検索エンジン経由の集客のためのコンテンツ・内部対策
  • MEO対策: Googleビジネスプロフィール最適化、地図検索での上位表示
  • SNS運用: Instagram・X(旧Twitter)・TikTokの初期設定と運用
  • 食べログ・ぐるなび等の店舗ページ作成
  • 名刺・ショップカード・チラシのデザイン

解約したときに何が残るか。ドメイン・データ・サーバーの名義

総額と並んで確かめたいのが所有権です。見積もりを見比べる段階では話題になりにくく、契約を切るときになって初めて問題になりやすいところなので、契約前に確かめておくと安心です。見るのはドメイン(サイトの住所)、コンテンツ(写真や文章のデータ)、サーバー(置き場所)の3つの名義です。

A 3つとも自店名義

解約してもサイトはそのまま残り、別の業者へ移せます。ドメインもURLも変わらないので、それまでに積み上げた検索の評価も引き継げます。制作費を払って作るタイプは、多くがこのかたちです。

B ドメインは自店、データとサーバーは業者名義

URLは自店のものなので住所は残りますが、中身は作り直しになることがあります。データを渡してもらえるかは契約条件によります。写真とメニューのテキストを自分の手元にも置いておけば、作り直しの手間は小さくできます。少なくともドメインは自店名義にしておく、が最低ラインです。

C 3つとも業者名義

解約と同時にサイトが公開停止になることがあります。ドメインが業者名義の場合、そのまま使い続けられるかは契約と交渉しだいです。登録済みドメインは管理事業者を変更できる仕組みがあるため、移管に応じてもらえるケースもありますが、応じてもらえなければ名刺やショップカードに刷ったURLが使えなくなります。作り直しになれば検索の評価も積み直しです。初期費用が極端に安いプランでは、この形になっていることがあります。

契約前に、この2つを書面で確かめる

契約書の全条項を読み込むのが確実ですが、時間がなければ次の2つだけでも聞いて、答えを契約書かメールで残しておいてください。

「ドメインの登録名義は、どちらになりますか」

自店名義と答えたら、登録した後に管理画面で名義を実際に確認する。業者名義と言われたら、自店名義に変えられるかを聞く

「解約するとき、サイトのデータを受け取れますか」

受け取れる場合、何の形式で渡されるかまで聞く。写真の元データが返ってくるかどうかで作り直しの手間が変わる。渡せないと言われたら、その前提で契約するか判断する

あわせて、写真とメニューのテキストは自分のパソコンかクラウドにも必ず置いておいてください。撮影を業者に頼んだ場合も、元データをもらえるかを最初に確認します。これだけで、どのパターンに当たっても作り直しの負担は大きく下がります。

費用相場は、平均70.7万円・中央値52.8万円

発注を仲介するWeb幹事は、飲食店のホームページ制作の発注金額を平均70.7万円・中央値52.8万円と公表しています。分布は50万円以下が48%、50〜150万円が41%、150万円以上が11%です(出典: Web幹事「飲食店ホームページ制作のおすすめ会社10選」)。平均が中央値より高いのは、150万円以上の案件が全体を引き上げているためで、実際に多いのは50万円前後です。

別の制作会社の解説(サイシア)では、個人経営の1店舗なら15〜30万円、複数店舗なら50〜100万円という目安が示されています。ページ数が少なく、予約は電話とグルメサイトで受ける前提なら、前者の範囲で収まります。ここに入っていないことが多いのは、料理の撮影費(5〜10万円)と予約システムの連携費(5〜15万円)です。見積もりを比べるときは、この2つが含まれているかで金額が変わるので、必ず内訳を確かめてください。

料金体系の目安

プラン初期費用月額主な内容
無料HP制作 + 月額運用0円3-15万円HP制作無料・運用は月額契約
制作買い切り30-100万円0-3万円HP納品後はサーバー代のみ
フルサポートパック10-30万円10-30万円HP+SEO+MEO+SNS全部
食べログプロ等の媒体特化0円〜3-30万円食べログ・ぐるなび内のページ強化

選び方の3つの軸

  1. 長期コストでの比較: 「無料HP制作」は月額運用契約が必須のケースが多い。3年・5年で総額を計算する
  2. 運用主体: 自店で運用する範囲と、業者に任せる範囲を明確にする。SNS運用は店内の写真・出来事を発信する性質上、自店主導が望ましい
  3. 解約条件: 月額契約の解約条件(最低契約期間・違約金)を契約前に確認

自店でやるか、業者に任せるか

領域自店推奨業者推奨
ホームページ制作WordPressテンプレート活用なら可能本格的なSEOやデザインは業者
MEO(Googleビジネスプロフィール)初期設定・写真投稿は自店口コミ運用・キーワード対策は業者
SNS運用店内の出来事発信は自店主体広告運用・分析は業者
食べログ・ぐるなびベース情報の登録は自店有料プラン運用は業者

「無料HP制作」を契約する前のチェックリスト

「初期費用0円・月額3万円〜」のような表現で広告される無料HP制作パックは、よく確認しないと総額で割高になるケースがあります。契約前に以下を確認してください。

  1. 契約期間と総額: 60ヶ月(5年)契約で月額3万円なら総額180万円。買い切り型100万円より高くつくケースあり
  2. HPの所有権: ドメイン・コンテンツの所有者が業者か自店か。業者なら解約時にHPが消失する
  3. 解約金の有無: 中途解約の違約金(残月数×月額の50〜100%)が発生するか
  4. 更新作業の範囲: 月額に含まれる更新作業(写真差し替え・テキスト修正の回数・月次PV報告等)の範囲
  5. 解約後のサーバー継続: 解約後にHPデータをエクスポートできるか、別サーバーへ移転可能か
  6. サポート対応スピード: 営業時間・問い合わせから返信までの時間

業態別のWeb集客優先度

どこに寄せるかは、客単価と「来店を決めるまでにどれだけ迷うか」で決まります。本サイトの業態別ベンチマークで見ると、客単価はアイスクリームの500円からフレンチの6,000円まで12倍の幅があります。500円の買い物を決めるのに店のホームページを読む人はほとんどいませんが、6,000円のコースを予約するなら中身を確かめます。この差がそのまま、HPとMEOのどちらを先に整えるかの差になります。

客単価500〜1,000円台・その場で決める

アイスクリーム(500円)/うどん(800円)/ラーメン(1,000円)/テイクアウト(800円)

入口は地図検索。Googleビジネスプロフィールの整備が先で、HPは後回しでよい。写真と営業時間が正確なら、それだけで来店につながる

客単価4,000円以上・調べてから予約する

寿司(4,500円)/フレンチ(6,000円)/焼肉(4,000円)/バー(4,000円)

コース内容・個室・雰囲気を確かめてから予約する。HPで伝えないと予約に至らない。予約サイトとの併用も検討する

客単価1,200〜3,500円の業態(カレー・カフェ・居酒屋など)は中間で、ランチは地図検索、夜の宴会はHPと食べログ、と入口が分かれます。両方を薄く整えるより、売上構成の大きいほうに寄せてください。

業態HPの重要度SNSの重要度MEOの重要度食べログの重要度
フレンチ・寿司・割烹高(コース・店舗ストーリー)高(OMAKASE/一休も)
居酒屋・バー高(飲み会検索)
イタリアン・中華・定食屋中〜高
カフェ・喫茶店中(雰囲気訴求)高(Instagram映え)
ラーメン・唐揚げ非常に高
テイクアウト・弁当非常に高

実際にかかる項目を並べる(30坪・月商650万円の居酒屋のケース)

「月商の何%まで」という比率で決めようとすると根拠が曖昧になります。かかる項目を並べて合計を出し、その金額が回収できるかで判断するほうが確かです。下の表を全部やると初期30〜90万円・月およそ16〜60万円で、4倍近い幅が出ます。

項目初期費用月額
HP制作(買い切り)30〜80万円サーバー代1〜2千円
食べログ有料プラン0円5〜25万円
MEO(Googleビジネスプロフィール)対策0〜5万円3〜10万円
SNS運用代行(撮影含む)0〜5万円5〜15万円
Instagram広告なし3〜10万円

合計は月額がおよそ16〜60万円、初期が30〜90万円。金額の幅は「食べログの有料プランをどの水準で入れるか」と「SNS運用を代行に出すか」でほとんど決まります。判断は比率でなく、その費用を1人あたりの粗利で割って必要な追加来店数を出してから決めてください(計算のしかた)。

まとめ。判断は総額・所有権・優先度の3点で足りる

  • 月額型は契約期間を含めた総額で比べる。月額3万円なら約29か月で買い切り80万円を追い越す
  • ドメイン・サイトのデータ・サーバーの名義を契約前に確かめる。せめてドメインは自店名義にする
  • 写真とメニューのテキストは自分の手元にも置く。これだけで作り直しの負担が下がる
  • HP・MEO・SNS・食べログは全部やらない。客単価と検討の長さで1〜2か所に寄せる
  • SEOもMEOも短期で結果は出ない。MEOで1〜3か月、HPのSEOで3〜6か月が目安

よくある質問

Q 「初期費用0円・月額3万円」の無料HP制作は、買い切りより安いのですか。
A 契約が短ければ安く、長くなると逆転します。買い切り80万円(サーバー月2,000円)と比べると、月額3万円のプランは約29か月、2年5か月ほどで総額が並びます。それ以降は月額型のほうが高くなり、5年で見ると180万円対92万円で88万円の差が出ます。月額が1万5,000円なら追い越すのは約62か月なので5年契約ならまだ月額型のほうが安く、月額5万円だと約17か月で追い越します。何年使うつもりかを決めてから比べてください。
Q 解約するとホームページはどうなりますか。
A ドメイン・コンテンツ(サイトのデータ)・サーバーが誰の名義かで変わります。すべて自店名義なら別の業者へ移せます。ドメインだけ自店名義なら、URLは残りますが中身は作り直しになります。すべて業者名義だと、解約と同時にサイトが公開停止になることがあり、同じURLを使い続けられるかは契約と交渉しだいです。登録済みドメインは管理事業者を変更できる仕組みがあるため移管に応じてもらえるケースもありますが、確約はありません。契約前に「ドメインの登録名義はどちらになりますか」「解約時にサイトのデータを受け取れますか」の2つを聞いて、契約書かメールで残してください。
Q 飲食店のホームページ制作費用の相場はいくらですか。
A 発注を仲介するWeb幹事の公表値では、飲食店のホームページ制作の発注金額は平均70.7万円・中央値52.8万円で、48%が50万円以下、41%が50〜150万円、11%が150万円以上という分布です。別の制作会社の解説では、個人経営の1店舗なら15〜30万円、複数店舗なら50〜100万円という目安が示されています。写真撮影費や予約システムの連携費は別途になることが多いので、見積もりでどこまで含むかを確認してください。
Q 開業時に、HPとMEOとSNSと食べログのどれを優先すべきですか。
A 客単価と、来店を決めるまでの検討の長さで変わります。客単価500〜1,000円台で入口が地図検索の業態(ラーメン・テイクアウト・アイスクリーム等)は、HPよりGoogleビジネスプロフィールの整備が先です。客単価4,000円を超えてコースや個室を選んでもらう業態(寿司・フレンチ・割烹等)は、HPで内容と雰囲気を伝えないと予約に至らないため、HPの比重が上がります。全部やるより、自店の客単価と検討の長さに合う1〜2か所に寄せたほうが結果につながります。
Q 月額のWeb費用は、どこまで払う価値がありますか。
A 「その費用を1人あたりの粗利で割って、毎月何人多く来てもらえば元が取れるか」を出すと判断できます。客単価1,200円・原価率28%なら1人あたり粗利は864円なので、月3万円の費用は月35人・1日あたり1.3人の追加来店で回収できます。客単価500円の業態だと月93人・1日3.6人が必要になり、同じ金額でも重さが変わります。計算のしかたは飲食店のSEO・MEO対策のページで詳しく整理しています。

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最終確認日: 2026-08-06