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飲食店の業態別 営業利益率ランキング

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36業態の営業利益率を業界平均で比較しました。「儲かる業態」を選ぶ際は、利益率だけでなく初期投資・回収期間・FL比率の管理難度を併せて評価する必要があります。

営業利益率ランキング(業界平均)

最高と最低で、営業利益率は3倍以上ひらく
牛丼屋 22% お好み焼き屋 20% そば屋 20% とんかつ屋 20% クレープ屋 20% ステーキ屋 20% 焼き鳥屋台 20% うどん店 18% カレー屋 18% ピザ屋 18% 串カツ屋 18% 焼き鳥屋 18% 中央値 14%(残り18業態は省略) カフェ 8% パン屋 8% 喫茶店 8% 定食屋 8% フレンチ 7% 寿司 7% 0 10 20 25%

当サイトが36業態について持っている営業利益率の業界平均から、18%以上の12業態と8%以下の6業態を並べました。同じ値の業態が多いため順位番号は振っていません(20%が6業態、18%が5業態、8%が4業態)。最高の牛丼屋22%と最低のフレンチ・寿司7%では3.1倍ひらきます。36業態の中央値は14%。これは業界平均で、同じ業態でも店によってレンジがあります(牛丼屋15〜30%、フレンチ3〜12%)。

この並びを見て、意外に思われたかもしれません。単価の高いフレンチや寿司が下位で、牛丼屋が首位に来ています。

実際、36業態で客単価と営業利益率の相関を取ると −0.29 でした。ごく弱い逆相関で、単価が高いほど儲かる、という関係は成り立っていません

客単価が高いほど儲かる、という関係はない
牛丼 お好み焼き ステーキ 居酒屋 ラーメン 焼肉 カフェ パン屋 フレンチ 寿司 0 2,000 4,000 6,000円 客単価 25 14 0 営業利益率%

代表10業態の客単価と営業利益率の業界平均をプロットしたものです。破線は36業態の中央値14%。右下に高単価の寿司・フレンチが沈み、左上に低単価の牛丼が来ています。36業態で計算した相関係数は−0.29で、ごく弱い逆相関でした。これは相関であって因果ではありません。単価の高さが利益率を下げるのではなく、そう見える業態が多いというだけです。なぜそうなるかは業態ごとに事情が違うので、各業態のページで原価率とFL比率を確かめてください。

個店経営の営業利益率 (左) と、上場大手11業態の連結経常利益率中央値 (右) を併載しました。個店と上場大手では規模・収益構造が異なるため、両方を参照して目標設定するのが現実的です。FL比率・原価率・人件費比率はコスト構造の特性を示し、利益率の同じ業態でも「どこで利益を出しているか」が変わります。

順位 業態 個店 営業利益率 上場大手 経常利益率中央値 客単価 FL比率 原価率 人件費比率 初期投資 回収期間
1位 牛丼屋 22% - 650円 56% 38% 18% 2,500万円 4年
2位 クレープ屋 20% - 600円 55% 30% 25% 650万円 3年
3位 お好み焼き屋 20% - 1,800円 56% 30% 26% 1,500万円 4年
4位 そば屋 20% - 950円 55% 30% 25% 1,400万円 4年
5位 ステーキ屋 20% - 3,200円 59% 42% 17% 1,700万円 4年
6位 とんかつ屋 20% - 1,800円 58% 38% 20% 1,400万円 4年
7位 焼き鳥屋台 20% - 2,000円 57% 36% 21% 650万円 2.5年
8位 カレー屋 18% - 1,200円 55% 28% 27% 1,500万円 3.5年
9位 串カツ屋 18% - 2,200円 58% 36% 22% 1,500万円 4年
10位 ピザ屋 18% - 1,500円 54% 30% 24% 1,800万円 4年
11位 うどん店 18% 2.1% (2社) 800円 55% 28% 27% 1,800万円 4年
12位 焼き鳥屋 18% - 3,500円 58% 36% 22% 1,800万円 4年
13位 アイスクリーム屋 17% - 500円 57% 35% 22% 700万円 4年
14位 立ち飲み・大衆酒場 17% - 1,800円 55% 32% 23% 800万円 2年
15位 タピオカ・ドリンク専門店 16% - 500円 56% 30% 26% 550万円 3年
16位 餃子専門店 15% - 1,500円 60% 32% 28% 1,200万円 3年
17位 居酒屋 15% 6.3% (6社) 3,500円 60% 30% 30% 1,200万円 4年
18位 ホルモン専門店 14% - 3,000円 60% 33% 27% 1,300万円 3年
19位 スイーツ専門店 14% - 1,500円 59% 37% 22% 1,500万円 4年
20位 ハンバーガー店 13% 5.8% (3社) 1,500円 60% 35% 25% 2,800万円 4年
21位 バー 12% - 4,000円 55% 20% 35% 1,500万円 4年
22位 ケーキ屋 12% - 1,200円 62% 40% 22% 1,500万円 4年
23位 唐揚げ専門店 12% - 800円 60% 35% 25% 600万円 3年
24位 テイクアウト・弁当 12% - 800円 60% 35% 25% 900万円 3年
25位 牛タン専門店 11% - 2,500円 66% 43% 23% 1,400万円 3年
26位 韓国料理店 11% - 3,000円 61% 36% 25% 1,400万円 3年
27位 中華料理 10% 10.2% (3社) 1,800円 55% 30% 25% 1,200万円 4年
28位 イタリアン 10% 6.9% (2社) 3,000円 60% 30% 30% 2,000万円 4年
29位 ラーメン 10% 8.9% (4社) 1,000円 60% 30% 30% 1,500万円 3年
30位 焼肉 10% 5.9% (4社) 4,000円 65% 40% 25% 2,500万円 5年
31位 カフェ 8% 6% (4社) 1,200円 63% 35% 28% 700万円 4年
32位 喫茶店 8% 6% (4社) 900円 55% 30% 25% 700万円 5年
33位 パン屋 8% - 850円 70% 40% 30% 2,400万円 5年
34位 定食屋 8% 2.6% (2社) 900円 63% 35% 28% 1,000万円 4年
35位 フレンチ 7% 1.6% (1社) 6,000円 63% 28% 35% 3,500万円 7年
36位 寿司 7% 5.2% (4社) 4,500円 68% 45% 23% 3,000万円 6年

※ 上場大手の経常利益率は 飲食上場企業ランキング と同じデータソース (EDINET API V2 / 最新有報)。bar/gyoza/karaage/takeout は上場専業がないため「-」。

業界平均 vs 上場大手の格差: 規模の優位性が大きい業態

個店経営の営業利益率と上場大手の連結経常利益率を比較すると、業態によって「規模の優位性」の出方が大きく異なります。差が大きい業態は、多店舗化・セントラルキッチン・仕入れ集約で利益率を引き上げる余地があるという見方ができ、差が小さい業態は個店でも上場大手と渡り合える設計が可能です。

業態 個店平均 上場大手中央値 差分 解釈
中華料理 10% 10.2% +0.2pt 個店でも遜色なし (運営力次第)
ラーメン 10% 8.9% -1.1pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
寿司 7% 5.2% -1.8pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
カフェ 8% 6% -2.0pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
喫茶店 8% 6% -2.0pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
イタリアン 10% 6.9% -3.1pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
焼肉 10% 5.9% -4.1pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
定食屋 8% 2.6% -5.4pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
フレンチ 7% 1.6% -5.4pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
ハンバーガー店 13% 5.8% -7.2pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
居酒屋 15% 6.3% -8.7pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)
うどん店 18% 2.1% -15.9pt 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い)

※ 差分は上場大手中央値 − 個店平均。プラスが大きいほど多店舗・上場規模で利益が伸びる業態。マイナスは個店・小規模でこそ利益が残る業態の指標。

利益率だけで判断してはいけない理由

  1. 初期投資の大小。利益率が高くても初期投資が3,000万円かかる業態は回収に時間がかかる。低投資業態は同じ利益額でも回収が早い
  2. FL比率の管理難度。FL比率55%以下の業態(バー・ホルモン)は原価管理が比較的楽だが、客数の確保が難しい。FL比率70%超の業態は数値管理の精度が問われる
  3. 立地依存度。高単価業態は立地一等地が必須、低単価業態は商圏密度がカギ。立地次第で実態は大きく振れる
  4. 属人化リスク。寿司・フレンチ等の職人依存業態は人材確保リスクが大きい。標準化しやすい業態(ラーメン・テイクアウト)は多店舗化しやすい

3つの軸で評価する「総合的に儲かる業態」

営業利益率 × 投資回収期間 × FL比率管理難度の3軸で評価すると、本当に儲かる業態が見えてきます。

軸A: 投資回収の速さ重視

軸B: 営業利益率の高さ重視(10%以上)

軸C: 低投資で始めたい

軸D: 原価管理が比較的楽(FL比率55%以下)

FL比率(食材原価+人件費の売上比)が低い業態は、日々の原価管理の精度が問われず、初心者でも黒字運営しやすい構造です。一方で客単価設計と客数確保が利益の鍵になります。

  • ピザ屋(FL比率54%・原価率30%・人件費比率24%)
  • クレープ屋(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
  • そば屋(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
  • カレー屋(FL比率55%・原価率28%・人件費比率27%)
  • うどん店(FL比率55%・原価率28%・人件費比率27%)
  • 立ち飲み・大衆酒場(FL比率55%・原価率32%・人件費比率23%)
  • バー(FL比率55%・原価率20%・人件費比率35%)
  • 中華料理(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
  • 喫茶店(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)

軸E: 売上効率の高い業態(坪月商上位)

坪月商は1坪あたりの月商で、立地・席数効率の指標です。坪月商が高い業態は同じ床面積でも売上が大きく、家賃比率を抑えやすいため、賃料が高い都心立地でも成立しやすい構造です。

軸F: 営業利益率 × 回収速度 の総合バランス

営業利益率が業界平均以上(10%以上)かつ投資回収期間が4年以内の「総合バランス型」の業態です。一点突破ではなく、利益率と回収速度の両方を満たすため、自己資金で開業する初心者にも適性があります。

業態選びの実務的な5ステップ

上記の6軸データを開業判断に落とし込む際の手順を整理します。営業利益率の数字だけを見て選ぶと「自店では再現できない業態」を選ぶリスクがあるため、自分の資金・経験・立地条件と照らし合わせて絞り込みます。

  1. 自己資金の上限を決め、初期投資レンジで候補業態を絞る(自己資金の3倍が開業資金の目安)
  2. 立地条件(一等地 / 路面 / 空中階)で坪月商と家賃比率の現実値を試算する
  3. FL比率の管理難度と自分の数字感度を照らし、無理な業態は除外する(経理・原価計算が苦手なら高FL業態は避ける)
  4. 営業利益率と回収期間の組み合わせで「3-5年で借入返済できる」プランか検証する
  5. 業界平均 vs 上場大手の格差表で「個店で勝負する業態か、多店舗化前提か」のスタンスを明確にする

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最終確認日: 2026-05-30