飲食店の業態別 営業利益率ランキング
36業態の営業利益率を業界平均で比較しました。「儲かる業態」を選ぶ際は、利益率だけでなく初期投資・回収期間・FL比率の管理難度を併せて評価する必要があります。
営業利益率ランキング(業界平均)
個店経営の営業利益率 (左) と、上場大手11業態の連結経常利益率中央値 (右) を併載しました。個店と上場大手では規模・収益構造が異なるため、両方を参照して目標設定するのが現実的です。FL比率・原価率・人件費比率はコスト構造の特性を示し、利益率の同じ業態でも「どこで利益を出しているか」が変わります。
| 順位 | 業態 | 個店 営業利益率 | 上場大手 経常利益率中央値 | 客単価 | FL比率 | 原価率 | 人件費比率 | 初期投資 | 回収期間 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 牛丼屋 | 22% | - | 650円 | 56% | 38% | 18% | 2,500万円 | 4年 |
| 2位 | クレープ屋 | 20% | - | 600円 | 55% | 30% | 25% | 650万円 | 3年 |
| 3位 | お好み焼き屋 | 20% | - | 1,800円 | 56% | 30% | 26% | 1,500万円 | 4年 |
| 4位 | そば屋 | 20% | - | 950円 | 55% | 30% | 25% | 1,400万円 | 4年 |
| 5位 | ステーキ屋 | 20% | - | 3,200円 | 59% | 42% | 17% | 1,700万円 | 4年 |
| 6位 | とんかつ屋 | 20% | - | 1,800円 | 58% | 38% | 20% | 1,400万円 | 4年 |
| 7位 | 焼き鳥屋台 | 20% | - | 2,000円 | 57% | 36% | 21% | 650万円 | 2.5年 |
| 8位 | カレー屋 | 18% | - | 1,200円 | 55% | 28% | 27% | 1,500万円 | 3.5年 |
| 9位 | 串カツ屋 | 18% | - | 2,200円 | 58% | 36% | 22% | 1,500万円 | 4年 |
| 10位 | ピザ屋 | 18% | - | 1,500円 | 54% | 30% | 24% | 1,800万円 | 4年 |
| 11位 | うどん店 | 18% | 2.1% (2社) | 800円 | 55% | 28% | 27% | 1,800万円 | 4年 |
| 12位 | 焼き鳥屋 | 18% | - | 3,500円 | 58% | 36% | 22% | 1,800万円 | 4年 |
| 13位 | アイスクリーム屋 | 17% | - | 500円 | 57% | 35% | 22% | 700万円 | 4年 |
| 14位 | 立ち飲み・大衆酒場 | 17% | - | 1,800円 | 55% | 32% | 23% | 800万円 | 2年 |
| 15位 | タピオカ・ドリンク専門店 | 16% | - | 500円 | 56% | 30% | 26% | 550万円 | 3年 |
| 16位 | 餃子専門店 | 15% | - | 1,500円 | 60% | 32% | 28% | 1,200万円 | 3年 |
| 17位 | 居酒屋 | 15% | 6.3% (6社) | 3,500円 | 60% | 30% | 30% | 1,200万円 | 4年 |
| 18位 | ホルモン専門店 | 14% | - | 3,000円 | 60% | 33% | 27% | 1,300万円 | 3年 |
| 19位 | スイーツ専門店 | 14% | - | 1,500円 | 59% | 37% | 22% | 1,500万円 | 4年 |
| 20位 | ハンバーガー店 | 13% | 5.8% (3社) | 1,500円 | 60% | 35% | 25% | 2,800万円 | 4年 |
| 21位 | バー | 12% | - | 4,000円 | 55% | 20% | 35% | 1,500万円 | 4年 |
| 22位 | ケーキ屋 | 12% | - | 1,200円 | 61% | 40% | 22% | 1,500万円 | 4年 |
| 23位 | 唐揚げ専門店 | 12% | - | 800円 | 60% | 35% | 25% | 600万円 | 3年 |
| 24位 | テイクアウト・弁当 | 12% | - | 800円 | 60% | 35% | 25% | 900万円 | 3年 |
| 25位 | 牛タン専門店 | 11% | - | 2,500円 | 66% | 43% | 23% | 1,400万円 | 3年 |
| 26位 | 韓国料理店 | 11% | - | 3,000円 | 61% | 36% | 25% | 1,400万円 | 3年 |
| 27位 | 中華料理 | 10% | 10.2% (3社) | 1,800円 | 55% | 30% | 25% | 1,200万円 | 4年 |
| 28位 | イタリアン | 10% | 6.9% (2社) | 3,000円 | 60% | 30% | 30% | 2,000万円 | 4年 |
| 29位 | ラーメン | 10% | 8.9% (4社) | 1,000円 | 60% | 30% | 30% | 1,500万円 | 3年 |
| 30位 | 焼肉 | 10% | 5.9% (4社) | 4,000円 | 62% | 40% | 25% | 2,500万円 | 5年 |
| 31位 | カフェ | 8% | 6% (4社) | 1,200円 | 63% | 35% | 28% | 700万円 | 4年 |
| 32位 | 喫茶店 | 8% | 6% (4社) | 900円 | 55% | 30% | 25% | 700万円 | 5年 |
| 33位 | パン屋 | 8% | - | 850円 | 70% | 40% | 30% | 2,400万円 | 5年 |
| 34位 | 定食屋 | 8% | 2.6% (2社) | 900円 | 63% | 35% | 28% | 1,000万円 | 4年 |
| 35位 | フレンチ | 7% | 1.6% (1社) | 6,000円 | 63% | 28% | 35% | 3,500万円 | 7年 |
| 36位 | 寿司 | 7% | 5.2% (4社) | 4,500円 | 68% | 45% | 23% | 3,000万円 | 6年 |
※ 上場大手の経常利益率は 飲食上場企業ランキング と同じデータソース (EDINET API V2 / 最新有報)。bar/gyoza/karaage/takeout は上場専業がないため「-」。
業界平均 vs 上場大手の格差: 規模の優位性が大きい業態
個店経営の営業利益率と上場大手の連結経常利益率を比較すると、業態によって「規模の優位性」の出方が大きく異なります。差が大きい業態は、多店舗化・セントラルキッチン・仕入れ集約で利益率を引き上げる余地があるという見方ができ、差が小さい業態は個店でも上場大手と渡り合える設計が可能です。
| 業態 | 個店平均 | 上場大手中央値 | 差分 | 解釈 |
|---|---|---|---|---|
| 中華料理 | 10% | 10.2% | +0.2pt | 個店でも遜色なし (運営力次第) |
| ラーメン | 10% | 8.9% | -1.1pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| 寿司 | 7% | 5.2% | -1.8pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| カフェ | 8% | 6% | -2.0pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| 喫茶店 | 8% | 6% | -2.0pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| イタリアン | 10% | 6.9% | -3.1pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| 焼肉 | 10% | 5.9% | -4.1pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| 定食屋 | 8% | 2.6% | -5.4pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| フレンチ | 7% | 1.6% | -5.4pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| ハンバーガー店 | 13% | 5.8% | -7.2pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| 居酒屋 | 15% | 6.3% | -8.7pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
| うどん店 | 18% | 2.1% | -15.9pt | 個店優位 (上場大手は出店維持コストが重い) |
※ 差分は上場大手中央値 − 個店平均。プラスが大きいほど多店舗・上場規模で利益が伸びる業態。マイナスは個店・小規模でこそ利益が残る業態の指標。
利益率だけで判断してはいけない理由
- 初期投資の大小 — 利益率が高くても初期投資が3,000万円かかる業態は回収に時間がかかる。低投資業態は同じ利益額でも回収が早い
- FL比率の管理難度 — FL比率55%以下の業態(バー・ホルモン)は原価管理が比較的楽だが、客数の確保が難しい。FL比率70%超の業態は数値管理の精度が問われる
- 立地依存度 — 高単価業態は立地一等地が必須、低単価業態は商圏密度がカギ。立地次第で実態は大きく振れる
- 属人化リスク — 寿司・フレンチ等の職人依存業態は人材確保リスクが大きい。標準化しやすい業態(ラーメン・テイクアウト)は多店舗化しやすい
3つの軸で評価する「総合的に儲かる業態」
営業利益率 × 投資回収期間 × FL比率管理難度の3軸で評価すると、本当に儲かる業態が見えてきます。
軸A: 投資回収の速さ重視
- クレープ屋(投資回収3年・初期投資650万円)
- 焼き鳥屋台(投資回収2.5年・初期投資650万円)
- 立ち飲み・大衆酒場(投資回収2年・初期投資800万円)
- タピオカ・ドリンク専門店(投資回収3年・初期投資550万円)
- 餃子専門店(投資回収3年・初期投資1,200万円)
- ホルモン専門店(投資回収3年・初期投資1,300万円)
- 唐揚げ専門店(投資回収3年・初期投資600万円)
- テイクアウト・弁当(投資回収3年・初期投資900万円)
- 牛タン専門店(投資回収3年・初期投資1,400万円)
- 韓国料理店(投資回収3年・初期投資1,400万円)
- ラーメン(投資回収3年・初期投資1,500万円)
軸B: 営業利益率の高さ重視(10%以上)
- 牛丼屋(営業利益率22%・客単価650円)
- クレープ屋(営業利益率20%・客単価600円)
- お好み焼き屋(営業利益率20%・客単価1,800円)
- そば屋(営業利益率20%・客単価950円)
- ステーキ屋(営業利益率20%・客単価3,200円)
- とんかつ屋(営業利益率20%・客単価1,800円)
- 焼き鳥屋台(営業利益率20%・客単価2,000円)
- カレー屋(営業利益率18%・客単価1,200円)
- 串カツ屋(営業利益率18%・客単価2,200円)
- ピザ屋(営業利益率18%・客単価1,500円)
- うどん店(営業利益率18%・客単価800円)
- 焼き鳥屋(営業利益率18%・客単価3,500円)
- アイスクリーム屋(営業利益率17%・客単価500円)
- 立ち飲み・大衆酒場(営業利益率17%・客単価1,800円)
- タピオカ・ドリンク専門店(営業利益率16%・客単価500円)
- 餃子専門店(営業利益率15%・客単価1,500円)
- 居酒屋(営業利益率15%・客単価3,500円)
- ホルモン専門店(営業利益率14%・客単価3,000円)
- スイーツ専門店(営業利益率14%・客単価1,500円)
- ハンバーガー店(営業利益率13%・客単価1,500円)
- バー(営業利益率12%・客単価4,000円)
- ケーキ屋(営業利益率12%・客単価1,200円)
- 唐揚げ専門店(営業利益率12%・客単価800円)
- テイクアウト・弁当(営業利益率12%・客単価800円)
- 牛タン専門店(営業利益率11%・客単価2,500円)
- 韓国料理店(営業利益率11%・客単価3,000円)
- 中華料理(営業利益率10%・客単価1,800円)
- イタリアン(営業利益率10%・客単価3,000円)
- ラーメン(営業利益率10%・客単価1,000円)
- 焼肉(営業利益率10%・客単価4,000円)
軸C: 低投資で始めたい
- クレープ屋(初期投資650万円・回収3年)
- 焼き鳥屋台(初期投資650万円・回収2.5年)
- アイスクリーム屋(初期投資700万円・回収4年)
- 立ち飲み・大衆酒場(初期投資800万円・回収2年)
- タピオカ・ドリンク専門店(初期投資550万円・回収3年)
- 唐揚げ専門店(初期投資600万円・回収3年)
- テイクアウト・弁当(初期投資900万円・回収3年)
- カフェ(初期投資700万円・回収4年)
- 喫茶店(初期投資700万円・回収5年)
- 定食屋(初期投資1,000万円・回収4年)
軸D: 原価管理が比較的楽(FL比率55%以下)
FL比率(食材原価+人件費の売上比)が低い業態は、日々の原価管理の精度が問われず、初心者でも黒字運営しやすい構造です。一方で客単価設計と客数確保が利益の鍵になります。
- ピザ屋(FL比率54%・原価率30%・人件費比率24%)
- クレープ屋(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
- そば屋(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
- カレー屋(FL比率55%・原価率28%・人件費比率27%)
- うどん店(FL比率55%・原価率28%・人件費比率27%)
- 立ち飲み・大衆酒場(FL比率55%・原価率32%・人件費比率23%)
- バー(FL比率55%・原価率20%・人件費比率35%)
- 中華料理(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
- 喫茶店(FL比率55%・原価率30%・人件費比率25%)
軸E: 売上効率の高い業態(坪月商上位)
坪月商は1坪あたりの月商で、立地・席数効率の指標です。坪月商が高い業態は同じ床面積でも売上が大きく、家賃比率を抑えやすいため、賃料が高い都心立地でも成立しやすい構造です。
- 牛丼屋(坪月商440,000円/月・客単価650円)
- 焼肉(坪月商380,000円/月・客単価4,000円)
- 寿司(坪月商350,000円/月・客単価4,500円)
- ハンバーガー店(坪月商320,000円/月・客単価1,500円)
- 定食屋(坪月商320,000円/月・客単価900円)
- フレンチ(坪月商320,000円/月・客単価6,000円)
- 居酒屋(坪月商280,000円/月・客単価3,500円)
- テイクアウト・弁当(坪月商280,000円/月・客単価800円)
- 牛タン専門店(坪月商280,000円/月・客単価2,500円)
- 韓国料理店(坪月商260,000円/月・客単価3,000円)
軸F: 営業利益率 × 回収速度 の総合バランス
営業利益率が業界平均以上(10%以上)かつ投資回収期間が4年以内の「総合バランス型」の業態です。一点突破ではなく、利益率と回収速度の両方を満たすため、自己資金で開業する初心者にも適性があります。
- 牛丼屋(利益率22%・回収4年・初期投資2,500万円)
- クレープ屋(利益率20%・回収3年・初期投資650万円)
- お好み焼き屋(利益率20%・回収4年・初期投資1,500万円)
- そば屋(利益率20%・回収4年・初期投資1,400万円)
- ステーキ屋(利益率20%・回収4年・初期投資1,700万円)
- とんかつ屋(利益率20%・回収4年・初期投資1,400万円)
- 焼き鳥屋台(利益率20%・回収2.5年・初期投資650万円)
- カレー屋(利益率18%・回収3.5年・初期投資1,500万円)
- 串カツ屋(利益率18%・回収4年・初期投資1,500万円)
- ピザ屋(利益率18%・回収4年・初期投資1,800万円)
- うどん店(利益率18%・回収4年・初期投資1,800万円)
- 焼き鳥屋(利益率18%・回収4年・初期投資1,800万円)
- アイスクリーム屋(利益率17%・回収4年・初期投資700万円)
- 立ち飲み・大衆酒場(利益率17%・回収2年・初期投資800万円)
- タピオカ・ドリンク専門店(利益率16%・回収3年・初期投資550万円)
- 餃子専門店(利益率15%・回収3年・初期投資1,200万円)
- 居酒屋(利益率15%・回収4年・初期投資1,200万円)
- ホルモン専門店(利益率14%・回収3年・初期投資1,300万円)
- スイーツ専門店(利益率14%・回収4年・初期投資1,500万円)
- ハンバーガー店(利益率13%・回収4年・初期投資2,800万円)
- バー(利益率12%・回収4年・初期投資1,500万円)
- ケーキ屋(利益率12%・回収4年・初期投資1,500万円)
- 唐揚げ専門店(利益率12%・回収3年・初期投資600万円)
- テイクアウト・弁当(利益率12%・回収3年・初期投資900万円)
- 牛タン専門店(利益率11%・回収3年・初期投資1,400万円)
- 韓国料理店(利益率11%・回収3年・初期投資1,400万円)
- 中華料理(利益率10%・回収4年・初期投資1,200万円)
- イタリアン(利益率10%・回収4年・初期投資2,000万円)
- ラーメン(利益率10%・回収3年・初期投資1,500万円)
業態選びの実務的な5ステップ
上記の6軸データを開業判断に落とし込む際の手順を整理します。営業利益率の数字だけを見て選ぶと「自店では再現できない業態」を選ぶリスクがあるため、自分の資金・経験・立地条件と照らし合わせて絞り込みます。
- 自己資金の上限を決め、初期投資レンジで候補業態を絞る(自己資金の3倍が開業資金の目安)
- 立地条件(一等地 / 路面 / 空中階)で坪月商と家賃比率の現実値を試算する
- FL比率の管理難度と自分の数字感度を照らし、無理な業態は除外する(経理・原価計算が苦手なら高FL業態は避ける)
- 営業利益率と回収期間の組み合わせで「3-5年で借入返済できる」プランか検証する
- 業界平均 vs 上場大手の格差表で「個店で勝負する業態か、多店舗化前提か」のスタンスを明確にする
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最終確認日: 2026-05-30